ネットの不妊情報はウソばかり!?
あるところで医療コラムを書かせていただているのですが記事を書くときに間違った情報かそうでないかを精査しないといけないので毎回、書いていることがテキトーなことにならないようにネットや本で調べたりします。
最近はネットでの調べものについては、僕はずっとネットを使ってきているので、今までにすでに信頼できるサイトを多数ブックマークして、そのサイトを見にいったり、知り合いの専門家に裏付けをとったりしていたので新規から検索して、どこかのサイトを見て調べるということをやってませんでした。
(新しい検索ページからのサイトは、そもそも信用できるのか?という精査が必要なので、時間がかかるのですよね)
ショッピングなんかもソーシャルやアマゾンでダイレクトに検索するのでGoogleで一から検索なんてやってませんでした。
しばらく一から検索をやってなかったのですが、今回は新しい薬の事なんかも調べないといけないので、久々にネットで調べることにしました。
が、しかしネットの検索の感じが前となんか違う。
久々に一から検索してみたら以前は1ページ目に大企業系のサイトがチラホラ。
それに有名ニュース系サイトや結構、専門家の人が調べた感じのサイトがきていたのですが、今はまずYahoo!知恵袋や教えて!goo系の質問サイトが上位にきています。
つぎにブログ。
そしてその後に病院の宣伝も兼ねたサイト。
それから前に読んでいたような「結構調べてるね〜」と感じる信頼できそうなサイト。
(2020年4月現在は、複数の病院を紹介するタウンページのようなサイト、病院のサイト、医学論文や厚生省のサイト、製薬会社のサイトが上位になりますが、医療系検索が役に立たないという意味ではブログを書いた時よりもひどくなっております)
まさか、今も「検索上位=正しい情報」なんて思っている人はいないでしょうが、僕は匿名の質問サイトやブログを除外しないといけないので4ページ、5ページ目まで調べないといけないのが非常にめんどくさいです。
(2020年4月現在は、病院のタウンページや病院の宣伝サイトを除外しないといけないので、面倒臭さは当時と変わらない)
これを見て検索もいよいよ役に立たなくなってきたなと思いました。
質問系サイトやブログサイトは問題があるからです。
この記事もブログですけどね(笑)
質問系サイトやブログサイトそのものが問題っているわけではありません。
なにが本質的な問題かというと質問者も回答者も「匿名」であること。
どんな人が書いているのかわからないので正しい答えなのかどうか「裏」がとれないのです。
裏がとれない以上、正しいことっぽく書かれていても「全部ウソ」かもしれません。
→2020年4月現在だと病院のタウンページは言うまでもなく病院登録するサイトが病院をヨイショしているので論外!
病院サイトに至っては病院のサイトの内容を読むよりはメルクマニュアルなど公式の医療情報などを見た方が医者の思い込みがないので、こちらも除外!
医療論文に関しては、調べ物によっては、役立つが医療論文がイコール正解でもなく、その時点での問題提起的な側面もあり、また細かすぎたり、調べたいこととズレていることも多いので、これも却下。
厚生省に至っては、あまりに一般的かつ簡単にまとめすぎていて逆に役に立たない。
という感じになっています。
なんかの物語や楽しむためだけのものだと匿名だろうがなんだろうが、おもしろければいいと思うのですが、こういう医療系の情報はもしウソだったら困るのです。
こういう風に言うとよく「そんな騙そうと思ってブログ書いてませんよ」って言われそうですが問題は悪意があるかないかではありません。
ちなみにブログはお金を出して他人に偽装の記事を書いてもらえます。
大半の人はだましてやろうとか悪意をもって書いてないと思います。
ただ自分の経験が役に立てばと思ってアドバイスしたり体験を書いたりしていると思うのですが、いくら善意で書いていても医療などの情報は「書いている人の能力が高いかどうか?」全てこれにかかっています。
不妊系の質問コーナーで「男性不妊症の精子の運動率に葛根湯が効いたかもしれない」と書いてあったのですが、残念ながら漢方の専門家から見たら全くのデタラメ。
その人はたまたま葛根湯でよくなったのか、全然違うことで良くなったのか、検査は体調にも左右されるので、ただ単にその誤差だけだったのか。
冷静に言えば、専門家でない人の解答やブログは「その人の思い込み」で書かれているものも多数、混ざっているのです。
もちろん、それも悪くないです。
読み手が「そういうこともあるんだな。自分には関係ないかもしれないけど」だったらいいのですが、しかし一般的にそれが「正しい情報」的に無意識に認識されていることです。
ネットの今の検索の状況を見ていると昔よりもデマっぽい情報が増えています。
リアルで言えば重大な事件の顛末をゴシップ系雑誌の書いてることを真実だと鵜呑みにしているような状態。
井戸端会議の話題レベルです。
遊びっぽい情報なら、それはそれで楽しいと思いますが医療系では真剣には参考にはしないほうがいいような・・・
結局、ネットも巡り巡ってリアルに近づいているのですね。
自分自身が専門家ないし専門家を知らなかったら、その情報は本当かどうか確かめようもないのです。
となると人脈が必要になる。
ただ人脈は今はネットでもつくることは可能ですね。
質問系のサイトやブログでも匿名じゃなければいいのです。
書いている人を辿っていけばリアルに会えたり、すぐに連絡をとれれば問題ありません。
それだったら、軽はずみなことが書けなくなりますから。
ネットは便利なようですが、自分だけで調べるときは「自分はその情報を見分ける能力をもっているのか?」を意識しておかないと「他人の思い込みの情報」に振り回されると思います。
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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉
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2014年3月26日 6:05 PM | カテゴリー:漢方の事あれこれ