漢方にたいする以外な誤解「大半の先生は漢方をわかっていない」
漢方って実に不思議で難しい医学です。
その性質ゆえに、かなーーーーーーり誤解されています。
今回は、一般の人が誤解しているんじゃないかという点を漢方の専門家が説明したいと思います。
(大きな誤解) その1
漢方薬を処方している病院や薬局は漢方を知っている。という誤解。
「えっ意味わかんない!漢方薬を処方してるんだから漢方、知ってるに決まってるでしょ!」
いえいえ、それが違うのです。
実は大半の病院や薬局は、漢方の医学理論をほぼわかっていません。
本当にごく一部の先生だけです。
厳密にどれくらいと言われると統計をとっていないのでわかりませんが、
業界に長くいた感覚からすると病院、薬局の8割の先生は漢方の医学理論をわかっていません。
じゃあ、どうやって漢方薬を処方しているの?
それは簡単!
マニュアルです。漢方の本って、いろいろなレベルの本があります。
漢方を全く知らない人でも3つ4つ症状を聞けば漢方薬を選べるようになっている本から、ほぼ、漢方の専門用語の漢字で埋め尽くされている本まで。
このマニュアル系の本がよくできています。
症状をあてはめていくだけで漢方薬がある程度、選べるようになってるんです。
ぶっちゃけ、医者じゃなくても、誰でも読めば漢方薬を処方できます。
後、似たようなので、ツムラなどのメーカーさんが出しているマニュアルがあります。
手のひらサイズの小さな本です。
見た事ないですか?
病名ごとに対応する漢方薬が書かれていて、漢方薬のページには、4つ位の症状が書かれています。
それをチョコチョコと確認して処方するのですね。
漢方を医学として分かっていない先生は、漢方的な体質を判断することができません。
日本漢方なら証を証明する。
中医学なら弁証論治。
漢方は現代医学とは関係ないので、西洋医学の情報を参考にはしますが、まず基本で診断しないといけないのは、漢方的な体質です。
血がどうたら、熱がどうたら、陰が、陽が、ってやつです。
女性ホルモンがどうしたこうした。
毛細血管がどうしたこうした。
というのは西洋医学的な考えで、漢方では関係ないです。
もちろん、これらを参考にするとより良いですが、あくまで、基本中の基本の東洋医学的な体質判断ありきです。
この 「体質判断 → その体質にあわせた漢方薬を選ぶ」という基本がほとんどの先生はできません。
漢方を詳しく知ってる先生の方が少ないので、そんな訳ないと思われるかもしれませんが、業界的に間違いありません。
極端かもしれませんが、近くの病院、薬局は、まず漢方薬は扱っているけど、漢方のことは知らないと思っておいたほうが無難です。
漢方の大きな誤解 その2 へ続きます。
2013年6月26日 6:47 PM | カテゴリー:漢方の事あれこれ