なかなか漢方薬が効かないのですが・・・
漢方というのは、非常に誤解を受けたまま広がっている医学です。
漢方ほど、誤解された間違った知識がスタンダードになっているものも珍しいと思います。
残念ながら誤解し間違っているのは一般の方だけでなく現場で漢方相談している薬剤師の先生やツ●ラの漢方薬を処方している医者の中にも多数いらっしゃいます。
というかほとんどの先生。
「漢方薬を飲み続けているけど、なかなか効きません」
以前にどこかで漢方薬を飲んでいて、そこでダメだった方がうちに来たときによく言われています。
なぜ、効かないか?
それは漢方薬を飲んでても、漢方じゃないからです。
「漢方」と「漢方薬」は別ものです。
漢方とは日本からみた中国(漢)の医学(方術)のことをさしていて日本から見た東洋医学というような意味です。
漢方薬は漢方で使用する薬のことです。
そんなの一緒じゃん!
って思われるかもしれませんが、大きな違いなんです。
漢方薬は薬なので漢方で医学的に診断した結果、処方する手段です。
なので病院のようなホルモン活性に当帰芍薬散というのは、医学的(漢方)に考えずに西洋医学の病名から考え、ホルモン剤の代わりに当帰芍薬散を渡しただけです。
「東洋医学は知らないけど、こっちで勝手に考えた方法で処方しとくね」という状態です。
まーその処方の方法を考えるのもツ●ラのような漢方薬メーカーですが・・・。
薬局でもたまに「漢方相談受付中!当店は中医学を中心に・・・」みたいな説明がありますが漢方は日本から見た中国医学のことを指し、中医学は、中国で昔の中国医学から現代風に変えた医学のこと。
つまり「日本風の東洋医学の方法で相談し私は中国の医学を身につけてます」って、「どっちやねん!」って意味のわからん状態になってます。
そんなの言葉のアヤやんって言われるかもしれませんが漢方は伝統医学です。
こういう書き方をしているところからも「あー漢方、実はわかってない?」みたいなことがわかるのです。
治療のことを考えるのに歴史がとても重要なのです。
それと漢方と中医学は、
同じような漢方薬を扱いますが治療の考え方が全然、違います。
先ほどのような事が言えるというこは、漢方というか、
「東洋医学のことをわかってません!」と言ってるようなものです。
ちなみに僕は日本漢方の折衷派です。
お店の看板に日本漢方ってやつを飾ってます。
国際中医師ですが。
(国際中医師は中医学の理論を学んだものです。
僕は知識と技術の幅を持たせるために勉強しただけで、中医学を中心にはしてません)
漢方というのは「日本でアレンジされた東洋医学の方法で考えて治療する」ということなんですね。
「漢方」というのは、ほとんどの専門家ですら、わけもわからず使ってます。
ほとんどの先生がやってるのは漢方薬を仕入れて、ただそれを処方してるだけ。
だから、漢方(治療方法)を知らない先生から処方された漢方薬は効かないのです。
または、何がどう効いているのかがわからない。(処方した先生も含めて)
そして、効かなかった場合に今後、東洋医学的にどう治療方針を立てればいいのかわからない。
あなたが相談している先生は漢方のこと、東洋医学のことを知らないのかもしれません。
「先生は何派?」「先生、漢方ってなんですか?」って素朴な質問してみてわ。
2012年12月26日 6:54 PM | カテゴリー:漢方の事あれこれ