タンポポ茶って漢方じゃなくてサプリですよ

不妊症にタンポポ茶
いつのまにか、当たり前のように広がっていますね。

かく言う僕も昔はタンポポ茶を実際に不妊症の方に飲んでもらっていました。
しかし、不妊症の方の結果を検証していると以外な事実が・・・

なぜか、タンポポ茶を併用していた人の方が治療成績があまり良くなかったのです。

ちなみに、うちは体質にあわせた漢方薬がメインで、タンポポ茶などは、補助でメインになることはあり得ません。

でも補助という位置付けとしてもタンポポ茶はどうなんだろう?
なんか、治療には頼りなさすぎる。

これは、あくまで僕の個人的意見ですが、タンポポ茶の会社の社長は漢方をやっているらしいのですが、聞いた話(人づてで聞いただけでなんとも言えませんが)から中医学のよくある病名、症状で選ぶマニュアル漢方をやってる人という印象があって、ますます不信感が募りました。

変な話、タンポポ茶が不妊の手助けになってなくても、邪魔になってなければ、商売的には「不妊にいいよ〜」って言っとけば僕は儲かるわけです。

ところが、僕がやってる漢方は、体質とのバランスを常にとっていくことが重要だと考えてやってきていますので、
「なんでも、いいもの足せばよくなる」とはいきません。
体質とあっていなければ、例え、良いといわれている物でも、治療の邪魔になるのですね。

それで僕も始めはいいのではないかと思いましたが、やめました。

前置きが長くなりましたが、タンポポ茶はそもそも漢方薬ではありません。

誤解されている方がたくさんいらっしゃるので説明しますと、
漢方薬は何種類かの生薬とよばれるものから構成されています。

例えば葛根湯なら、桂枝(シナモン)という生薬や芍薬、大棗、甘草、生姜、麻黄、葛根です。

これら、7種類の生薬がそれぞれ違う分量比で合わさって1つの漢方薬になります。

漢方薬は、桂枝は○○の効果で芍薬は○○の効果でと、単純に足して考えるわけではなく、単体での効果、何か他の生薬と組み合わさった効果、全体での効果といろいろなものが合わさって、体質のバランスの崩れを整えてくれます。
とても複雑な医学理論で構成されています。
漢方薬には、2千年間の積み重ねのなかで、いろいろな理屈やストーリーがあるんですね。

サプリにはこういった詳細な設定がありません。
ただ、成分を調べてみたら「ホルモンに関係する視床下部によい効果があった」など、その会社が独自で調べた割合、眉唾臭い効果があるだけです。

どんな体質の人にどんな風に効果があるなどはわかりません。
それを検証するほどの歴史がありませんから。

この歴史で実証された医学的な詳細な設定があるか、ないかがサプリと漢方の違いです。

なので、漢方をよくわかってない先生の中にも生薬を使えば漢方だと思っている方がいらっしゃいますが、生薬や漢方薬を使ったら、漢方ではなく、漢方薬を使うための詳細な医学理論とセットになってはじめて漢方で治療している。ことになるのです。

だから会社が勝手にしらべた成分しかわかっていないタンポポ茶は「漢方風」のサプリメントだと僕は思います。

●不妊症、二人目不妊症など、漢方相談ご希望の方は、こちらのまごころ漢方の「無料漢方相談」から送信してください。

●お問い合わせなどは、こちらから送信してください。

【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

FaceBook:まごころ漢方薬店

Twitter:henjaku