病院のホルモン治療でゆがんでいく月経リズム
今日の記事は、僕の8年間の不妊治療を通しての経験からくる話しです。
まーこんなことを断らなくてもいつもの記事も患者さんの疑問や現場の実際の事柄を元に書いているのですが、今回は特に「西洋医学的に」とか「漢方的に」とかといったものではなく「実際にまごころ漢方の治療現場では・・・」といったお話。
漢方家の体験談としてお読みください。
体外受精などを1年程、続けている方は僕がみてきた感じでは月経リズムが逆転しているといえばいいのでしょうか?
月経時からの低温期の体温が高温期のような高い状態で、高温期は逆に下がるまでいかないけど、真ん中をダラダラいく感じの基礎体温になっている方をよく見かけます。
その状態から更に病院のホルモン治療を続けると体温は低温期、高温期の全期間を通して高温のままをキープ。
加えて通常の月経予定日の5日位前から微妙な不正出血。
といった感じになっています。
こういった状態になる人をうちでは何人も見ています。
2、3人の時は偶然なのかなと思っていたのですが、なんせ何人も共通しているのです。
そのうちある法則を見つけました。
それは、なんばIVFとか英クリニックとかいわゆる関西で高度治療で有名な病院で一生懸命に治療していた人ほど、この傾向が強くなっているような感じが見えてきたのです。
なぜ、高度治療で有名な治療を受けた人ほど基礎体温から見える月経リズムがムチャクチャになっているのか?
自分の持ってる西洋医学の知識と薬理の知識、そして漢方の知識を混ぜて考えてみました。
病院のホルモン剤は不妊治療なんて掲げたりしているから、みんな「なんかを治すもの」と捉えられがちですが、あれは薬理から見たら治療でも、なんでもないです。
通常、病気の治療というのは、体内の原因を明らかにしてそれに対応する薬を飲むことによって治療します。
膀胱炎などは菌が原因となっているので菌を殺す薬を飲むことによって治療するのですね。
ところが不妊症って病気じゃないのですね。
中には子宮筋腫が拳大ほどあるとか、卵管が完全に閉塞しているとか、月経がないとなれば、それが原因の1つとして明らかですが、おそらく9割の方は原因不明です。
さっきのような明確な原因がない場合は西洋医学は治療ができないので、現状は個人差を一切無視して、理想の月経リズムと照らし合わせてホルモン値が足りないとか排卵障害かも・・・みたいに無理矢理、不妊症の原因っぽくして治療しています。
しかし、女性はご自身で経験があると思いますが、月経リズムって精神的にショックなことがあったり、仕事忙し過ぎて寝不足になったりと誰もが生活の中で経験しそうな事でも不順になったりするのです。
つまり排卵障害とか言ってるものって、特に問題のない健康な女性の通常の生活でも起こっているのですね。
そんな微妙な変化を排卵障害とかと診断されたって困ります。
要は不妊症に関しては通常の西洋医学の治療セオリーである、
【明確な原因がある】→【それに対応した効果のある治療薬】と言う図式になっていないのですね。
じゃあ、病院で何やってるの?というと。
ホルモン治療ではなくホルモン操作ですね。
無理矢理、強制的にホルモンを付け足して排卵などのホルモンの働きを過剰にしたり抑えたりするのですね。
多めにやっとけば、弱くても排卵するんじゃない。
という小学生みたいな発想です。
ところが月経リズムってホルモンを多めにしとけば、よく働くってものじゃないのです。
そうではなく月経リズムはバランスで動いているのですね。
ここから初めの話しにつながりますよ。
「妊娠しずらい」「月経リズムがなんかおかしい」のはホルモンが物理的に足りてないからではないのです。
ホルモンが物理的に足りなければ病院の治療はOKですね。
【不足気味のホルモンという原因】←【ホルモンを補って活性化】
でも、現実は「ホルモンが物理的に足りない」そんな単純な「車にガソリンいれれば」みたいな話しではないのです。
月経リズムはバランスを整えないといけないのです。
そして、月経リズムは元々の本能の中に人それぞれプログラムされています。
なかなか妊娠しない人はそのプログラムが冷えやストレスや食事内容やら、日々の生活の中の問題でちょっとずつ乱れてきているのです。
でも決して壊れているわけではない。
壊れていない自分のプログラムは存在するのに、体質によっては検討違いかもしれないホルモン剤での治療をバンバンするとどうなるか?
化学的に変化させようとするホルモン剤によるニセの月経リズムと自分の中で本来持っている月経リズム(食べる時間や寝る時間などと一緒)が熾烈な喧嘩を始めます。
その喧嘩が長期間続くと身体の働きを強制的に変えることのできるホルモン剤の勝利です。
結果、自分の本来持っている月経リズムはむちゃくちゃになるのですね。
ここから考えると「病院の不妊治療はすればするほど自然妊娠から遠のく」という法則も考えられます。
だから個人的には、西洋医学の原則から考えてもホルモン治療は根本的なところから考え直さないといけないんじゃないですか、と思う次第です。
●全国不妊オンライン相談受付中!
不妊症、二人目不妊症など、漢方相談ご希望の方は、こちらのまごころ漢方の「無料漢方相談」から送信してください。
※全国(北海道、青森、千葉、東京都、埼玉、神奈川、長野、静岡、岐阜、名古屋、京都、奈良、大阪、兵庫、広島、福岡、大分、鹿児島など)からネット、メール、電話、LINEやメッセンジャーなどのテレビ電話などのオンライン相談を受付中です!
●お問い合わせなどは、こちらから送信してください。
【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉
FaceBook:まごころ漢方薬店
Twitter:henjaku
2014年4月11日 7:01 PM | カテゴリー:病院の不妊治療について