不妊治療のメインにサプリを飲むのは遠すぎる!

僕は漢方を専門で勉強する前は、サプリメントにかなり詳しかったです。(今も詳しいと思います)

一つのサプリメントの原料を中国から手配して、中身を何にするかを考えて、パッケージをどうしてこうして、検査をして、販売をどうするかまでのお仕事をしたこともあります。
サプリは裏の裏側まで見てきました。

うちでは、サプリメントは、ほぼ扱っていません。
なぜなら、僕はサプリメントを信用していないから。

これ、ちょっと誤解されるかもしれないですが、サプリメントが効かないとは思ってません。

サプリの「効く」という考え方がよくわからないからです。
そして、医学的根拠のないものにしてはサプリメントはお値段が高い!

月に2万も3万もするサプリ飲むなら、体質を徹底的に分析した漢方薬1本でいくほうが、よほどわかりやすい。

サプリの問題は、どんな人に良くて、どんな人に悪いのかわからないことです。

サプリのメーカーさんに、この質問をすると、かならず返ってくる答えは「誰にでもいいですよ」的な返事。

そりゃ悪くないだろうけど、誰にでもいいというのは、あり得ないです。

漢方は、よい効果とか悪い効果といったような考え方はしません。

漢方薬は変化を与えます。
つまり、「効果があった、よかった」というのは結果論。

例えば、冷え性のAさんと熱がこもっているB君がいるとします。

このお二人に温める方向の漢方薬(同種類のもの)を飲んでもらったら、
冷え性のAさんは、身体が温められて冷え性が治ります。
ところが、B君は、熱がこもっているので、身体に余計に熱が入ってきて、症状がひどくなるのですね。

つまり、Aさんには良い効果ですが、B君には悪い効果だったわけです。

じゃあ、この漢方薬はいいもの?悪いもの?

実際は、もっと複雑ですが、このように、どんな体質に対しても「良い効果がある」といったものは漢方ではあまりありません。
漢方薬が何百種類もあって、体質にあわせなくちゃいけないのは、こういった理由からです。

ある人には良い薬でも、ある人には、同じ薬が毒薬になるのです。
また、その反対もしかり。

漢方薬の中でも少ないですが、体質をあまり選ばないものもあります。
主に滋養強壮系ですね。

ただ、どんな人にも悪い変化を起こさないということは、変化が少ないからです。それだと、良くなる効果も少ないということですね。

だから、基本的には漢方の真理からいけば、万人によい効果をもたらすものなんて存在しないのです。要は、自然界にそんな都合のよいものなんてないってことです。

話は戻ってサプリ。

サプリは誰にでもいい。
それは、例えばタンポポ茶なら女性ホルモンにいいとか。そんな感じです。
その効果の証拠は、実験してみてデータによると、うんたらかんたら・・・

ぶっちゃけ、サプリ系のエビデンスなんて、ほぼ当てになりません。
会社がその効果が出るようにデータをとってる場合もありますから。
あとは、サプリと言えば、本当かどうかよくわからない他人の成功体験談押しですね。

僕が知りたいのは、どんな人にはよくないのか?
これは嫌みで言ってるのではなく、治療上、漢方の理論からいけば、良くなかった人の反対の体質の人には良い効果があるということですから。

大体、誰にでもいいのなら、僕らは相談してもらう必要ないですよ。
欲しい人がネットで勝手に買えばいいわけですから。

なぜなら「誰にでも、いいんだから」
飲んでりゃ妊娠するはずです。いつかはわかりませんが。

そんなこんなで、僕はサプリは誰にでも飲めるものとして補助で補充的に飲んでもらうか。
(厳密にはサプリも生薬の性質や食性から、体質を選びますが、それは後日にでも書きます)

治療が終わって、体質のバランスが崩れていない。元気を保っていく時に飲んでいくものと捉えています。

不妊治療のメインにサプリ・・・う〜ん遠すぎる!

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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