不妊症の原因をちゃんと病院で調べてもらおうと思っています

★質問★
「赤ちゃんができない期間が長いので一度ちゃんと不妊治療専門の病院で不妊の原因を調べてもらおうと思ってるんですが?」

(僕からの答え)
不妊症は病気ではないので、何か1つの決定的な原因というものはありません。
これは病院で調べてもわかりません。

あえて言うなら両方の卵管閉塞やミカン以上の大きさの子宮筋腫は、はっきりとした原因ですが、仮にこの状態が治れば妊娠するとは限りません。
治療後やっと、「よくわからない不妊状態の方々」と同じところに立てたという状態かもしれません。

不妊症に明確な原因はありません。
女性と男性がどれだけ健康な状態かに関わっています。

原因は人によりけりなので、無数に存在します。

病院は「E2ホルモンが低いから不妊なんだ」とか「高温期に上がらないから不妊なんだとか」

「それが原因!」

みたいな断定的な言い方をしますが、無数にある原因の1つにすぎません。

ホルモン剤はホルモンを刺激するもので「不妊治療薬」ではありません。
月経周期や月経期間、基礎体温などを整えるのが目的です。

卵管や子宮だけでなく血液検査などで何かがわかっても、不妊を治す薬が処方されるわけではないので、病院って、そんなもんなんだと思っていただいていたほうがよいと思います。(過度な期待があるとショックが大きいので)

※質問コーナーでは、その都度、お答えしますので、内容が重複することもありますがご了承ください。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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妊娠したら食べてはいけないもの

漢方は、ずーーと過去を辿っていくと、元々は、食べ物の薬性を調べることから始まってその食べ物の研究が薬である漢方薬まで発展していきます。

なので、漢方では、食べ物も薬レベルで体質ごとに「食べてもいいもの」とか「食べてはいけないもの」が決まっています。

当然、妊娠したら食べてはいけないものもありますのでその食べ物をご紹介。

妊娠してから食べてはいけないもの

★うなぎ
「エーッ妊娠のお祝いに食べようと思ってたのに」
「うなぎ、めっちゃ好きなんですよ」という声が聞こえてきそう。すみません。

胎児に対しての障害を引き起こす恐れがあります。
妊婦さんじゃなくても、表皮や血液には毒があるため、十分な加熱が必要ですよ。

★なすび
「秋なすは嫁に食わすな! ・・・絶対にだ!」
これは、鬼姑の陰謀ではなく、子を授かった嫁に対する思いやりです。

食べ物にも漢方薬のように、それぞれ、薬性がありますが、
なすびには「寒」「降」という性質があります。
「寒」は身体を冷やす働き。
「降」は気や水、血を効す働きです。

どれも妊婦さんには危ない働きですね。

★セロリ
薬性が「涼」なので胎児の発育に不利です。
また、男性の避妊効果があるので、男性不妊症の方は連続して食べるのはやめましょう。

★苦瓜
苦瓜もなすびと同じく「寒」「降」という性質です。
働き的に流産を引き起こす恐れがあります。

アトピーなどの湿疹のある方には逆にいいんですけどね。

★唐辛子
唐辛子は発汗を促し代謝を促進してくれるのでダイエット食材として人気ですが、刺激が強いもので内蔵の粘膜部分を傷つけます。
妊婦の方はなるべく食べないほうがよいでしょう。

★シナモン
ケーキなどのスイーツに使われることが多いですね。
実はシナモンは漢方薬でもよく使われていて、非常に効果の強いものです。
漢方で効果が強いというのは、「良い効果が高い」のではなく、体質にあっていなければ悪い方にも働きが強くなるということ。
良い効果も悪い効果も「効果」として平等なんですね。
シナモンは「通す」力が強いので、血の巡りなどを改善してくれますが「通す」性質は流産の危険性があるので気をつけてください。

★ハッカ
漢方では、「散」の働きでシナモンと同じく効果の強いものです。
近代の研究で流産を誘発する作用があるようです。
ご飯のメニューで食べることは少ないと思いますが、お菓子などに含まれることが多いと思うので気をつけましょう。

★スッポン
食べ物でしょっちゅう食べることはないと思いますがコラーゲンなどが豊富なので美肌のためにスッポンサプリメントを摂っている方は妊娠したら気をつけましょう。
スッポンのもっている溶血作用が胎児に悪影響を与え、流産の恐れがあります。

★お茶
緑茶、煎茶は「寒」性で緑茶の成分は胎児の発育によくありません。
ちなみにこの「寒」性は、お茶自体を温めても変わりません。
ウーロン茶もダメではないですがベストではありません。
お茶を飲むなら麦茶がいいと思います。

後、刺身などの生ものはアレルギー反応を引き起こしやすいので、なるべく控えたほうがいいです。
赤ちゃんがアレルギー体質になるかもしれません。

アルコールやタバコは言うまでもないですね。
医学的には、ただの毒です。

ここでは書ききれませんが、食べ物で「寒」「涼」「降」の性質のものは妊婦さんには向いてません。

妊娠時期のこういった食べ物は、流産の可能性もあるし、生まれてくる子供の体質を左右するものでもあります。

お母さんが気をつけるのは1年。しかし子供は体質を一生引きずりますから、生まれてくる赤ちゃんのためにもクリーンな食生活を心がけてあげてください。

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不妊治療 病院の治療と漢方治療の違い(病院編)

不妊治療の病院と漢方の治療は全く違うものです。

大きな違いは、身体に対する考え方です。

不妊治療の病院では、治療は何段階かに別れています。
第一段階は、タイミング療法。

療法といってもただ単にエコーやら、排卵検査薬で排卵日を調べ、排卵予定日っぽいからタイミングとってみたらと教えてくれる療法というかアドバイス。

第二段階は、ホルモン療法
西洋医学は、身体を機械の部品のように考えるので、
「不妊なのは、ホルモンが足りないからだろう」って考え、ホルモンを薬によってつけ足します。

ここが漢方と大きく異なります。
漢方では「あなたが不妊なのはホルモンが足りないから」って単純な考え方はしません。

もちろん、足りない人もいるでしょうが、全員が全員、ホルモン量が足りないわけではありません。

ホルモンの分量だけの問題ではないのです。
ホルモンをつくる力が弱いだけであったり、それをうまく使うことができなかったり、身体の中でいろいろな問題があるはずです。
人それぞれですね。

でも、西洋医学では全員、「不妊症の人はホルモンが足りてない」といった考えの元でホルモン剤の投与を行います。

初めは、スタンダードに排卵誘発剤(セキソビット、セロフェン、クロミッドなど)の服用から始め、黄体ホルモンが足りないと思えば、黄体ホルモン剤(ルトラール、プラノバールなどを服用してもらい、「いろいろホルモン足りなkてよくわからないっ」となれば混合ピル(ソフィアなど)を服用してもらいます。

漢方的というか自然的に見ると、このホルモン剤ですが厳密にはホルモン様作用で、あなた自身の体内でつくられる自然のホルモンとは違います。

あくまで人工ホルモンです。
この当たりの事も理論上でうまくいくはずなのに現実ではうまくいかない理由なんでしょう。

第三段階は、人工授精(AIH)です。
外に取り出された精子を注射でとって、膣内へ送り込みます。

第四段階は、体外受精。
卵子を外に取り出し、外で精子と受胎させて再び戻します。

体外受精は、更に何通りかに別れます。
どこまで受精卵を分割させるのかとか、単純に受精卵を戻すだけとか、病院によって方法が微妙に変わることもあります。

要は、採卵して、受精させて子宮に戻すってことです。

まとめると病院の不妊治療は、

①タイミングをアドバイスしてもらう
②ホルモン剤を飲む
③人工授精(AIH)
④体外受精(IVF)

この方法は、全国どの病院に行っても変わりません。

大体の方は、②のホルモン剤を飲んで治療みたいなパターンが多いです。
ただ、ホルモン療法は化学的に作り出した人工ホルモンを足しているだけなので、ホルモン剤で結果が出ない場合などは苦しまぎれに漢方薬を出すところがあります。

当帰芍薬散や温経湯を
「自然のお薬でホルモンを増やしてくれる」といったような全く漢方をわかっていないトンチンカンな説明で処方します。

もちろん、こんなのは、漢方の不妊治療ではありません。
人工ホルモン剤を漢方薬にすり替えているだけで、こういった間違った方法を漢方治療だと思わないようにお願いします。

漢方編に続きます。

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本物の「不妊治療専門店」の見つけ方

うちにはよく、「不妊専門の漢方薬局で処方してもらっていたけど、毎回、同じ漢方薬を処方し、その上で他にもサプリなどいろいろと勧められて、だんだん飲むものが増えていくので治療としての疑問を持っていました」

というような意見がよくあります。

僕はかれこれ、15年程、この業界にいますが、ほんの4,5年前まで不妊専門の漢方薬局なんて、ほとんどありませんでした。

実は、この数年で急に、
「不妊専門」の漢方薬局
が増えたのです。

後、鍼灸もそれを感じます。この2,3年で急に不妊専門の鍼灸が増えたような・・・

以前から店内の内情もある程度知っているお店なんかも最近は急に「私たちも不妊で悩んでいました」みたいな宣伝文句をあげています。

「えー本当にそうなの?」
「前におつき合いがあった時は不妊のふの字もなかったじゃないですか?」って久々に会って聞いてみたいです。

こういう、いいかげんな「不妊専門」の店の事をちょっと考えてみましょう。

なぜ、急に「不妊専門」が増えたのか?
それは考えるまでもなく不妊症で悩まれている方が増え、社会的にも問題として取り上げられるようになったからです。

要するに
「流行にのってやってやろう!」って、それだけです。

では「不妊専門」とは何でしょうか?
不妊症を専門的に研究し治療経験がたくさんあり、治療実績を積んでいることですね。

僕も不妊を専門にしていますが、実際に不妊治療の経験や実績があると、妊娠しやすい人の体質とか、妊娠しずらい体質などがみえてくるのです。

それは、漢方薬やサプリだけの治療の手法の事だけではありません。
不妊症にまつわる精神的な悩みや仕事環境の悩み、ご主人との関係、姑さんとの関係上の悩みなどなど、

トータルでで考えることができ、そこから、いろいろな事が見えてきます。
また、自分自身も実際に不妊症を経験しましたので、治療以外の事も実体験、実感として理解できます。

一方、怪しい「不妊専門店」は、

誰にでも一緒の処方をしていたり(当帰芍薬散か温経湯くらいしか出さない)
誰にでもタンポポ茶とBZ、補腎系の漢方薬を出したりしてます。

漢方の場合、ひとりひとりの体質にあわせますから、そのお店に来ている人には「みんな同じものを出す」こと自体おかしいですね。

「えーッ、でも他の人と同じものを飲んでるのかわかりませんよ」
そうですね。

でもわかるんです。

なぜなら、そういうお店は、「不妊症に効果のあるもの」として、
店にデカデカと宣伝してますから。
説明も「あなたの体質なら〜」ではなく、「不妊症にこんな効果があって」
と言ったようなあなたの体質そっちのけの説明です。

「何人の人が妊娠しました」とか人数押しをしてくるのもこういった怪しいお店の特徴です。

不妊症はあくまでざっくりとした呼び方で、実際のその人の体質は人それぞれ違います。
だから「不妊症に効果がある」と言ってる事自体おかしいのですね。
「不妊症」という体質はありません。

ぜひ、聞いてみてください「どんな体質のどんな状態の方なら、どんな効果があるのですか?」

また、これは、とっても重要な質問があります。
「どんな体質の人には効果がないですか?」
答えは結局、「不妊症なら誰にでも効果がありますよ」
って、とっても曖昧な答えが返ってくると思います。

また「漢方で不妊治療します」と言いながら、説明が西洋医学的な事が多いですよ。
「女性ホルモンを補充する効果が〜」とか、「子宮内膜を厚くする効果が〜」
と病院とよく似た説明をします。

漢方は東洋医学ですから西洋医学の説明は直接は関係ありません。

「不妊症専門」

8割の漢方薬局は、専門でもないのに突然、言い出したといっても過言ではありません。

本物と怪しい店を見極めるのは難しいですが、
「本当に不妊治療の専門家なの?」と疑いながら相談して丁度くらいですよ。
不妊に関する素朴な疑問、高度な疑問、バンバン質問してください。
専門家ならスラスラ答えることができるはず。

もちろん、うちに来られた場合も
「本当に不妊治療の専門家なの?」と疑って、いろんな質問をしてください。
なんでもお答えしますので。

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