インターネット上の健康情報の真実

このテーマって度々、記事にしたりしています。
いわゆる、ネットで調べた情報って正しいの?間違っているの?

実は先日、スケートボードで事故をしまして左手の人差指を剥離骨折?しました。

漢方は内科系が得意なので外科はおまかせしようと整形の病院に行ったのですが、診察していても、医者がとっても頼りなく、かつ疑わしかったです。

そこで職業上の興味もあったので、あえて何箇所も病院に行ってやろうと思い、実際に行ってみたら、行くところ、行くところ、全部違う診断。
逆に途中から、おもしろかったですよ。

おまけに診察してもらってても「本当に医者ですよね?」と聞きたくなる感じ。

まーいつもの悪い意味で安定した病院のパターンだと思い、整形外科という全くの分野外ですが自分で調べることにしました。

骨折、剥離骨折、靭帯損傷、拘縮、これの治し方みたいな感じの検索ですね。

そうするとおもしろいことに気づきました。

以前から、僕は不妊症の事などはネットで調べないほうがいいと話しています。

なぜなら、情報というのは自分の都合に合わせて集まるからです。
これを僕は投資から学びました。

投資の素人の頃って、自分の何のアテにもならないモヤ〜っとした勘で「儲けたい!」と思ったら「今、この株を買えば、儲かるよ」みたいな情報ばっかりを無意識で集めます。

そうすると「これは儲かるぞ!」みたいな情報で一杯になります。
そうなると「これだけ、儲かる情報があるんだから買っちゃえ!」となるわけです。
この頃は単なるバカでしたね。

結果は、惨敗。全損みたいな感じ。

今度は、逆に自分の何のアテにもならないモヤ〜っとした感覚で「今は損したくない!」と思ったら「今、この株を買えば、絶対、損する!」みたいな情報ばっかりを無意識で集めます。

そうすると、さっきと一緒ですね。
「買ったら損する」情報がたくさん集まるので、買いません。
そして後で結果をみたら「買ってたら儲かってたじゃん!」という状態になります。
投資している大半の人は大体こんな感じで少しずつ損していってると思います。

そのうち、いろいろ勉強して、かしこくなってくると、情報は自分のモヤ〜とした勘ではなく、常に「儲かる情報」と同じだけ「損する」情報を集め、2つの情報を平等かつ冷静に判断しないといけないという風なことがわかってきます。
そうなると、投資に勝てるようになってくるのです。

情報というものは得てしてこういうものなので情報を活用しようと思ったら、不妊症の事をネットなどで調べるときは「妊娠できるよ!」という情報と同じだけ「妊娠できるはずがない!」という情報を集めないとダメなんですよ。

ただ病気系の情報検索って生理学や薬理学の基礎知識がないと両方の情報の中で溺れて混乱するだけなんですよ。
それで、ネットでは一切調べないで僕に聞いてくれ。とうちの患者さんには言ってました。

で、今回、いいかげん医者が頼りないので自分で病気を克服しようと思って情報を集めてみました。
そうしたら、今ままで自分が言ってた事実と違うものが見えてきました。

セオリー通り、自分にとって都合の良い情報と都合の悪い情報を冷静に集めました。

そうすると病気で検索した場合、大きく3つのパターンの情報が集まります。

1つは、Yahoo!智恵袋系のQ&Aサイトやブログで「こんな風に治療してます」とか「こんな風に治療に成功しました」というサイト。

勇気づけられますよね。
希望を持って治療に取り組めそうです。

2つめのサイトは教科書的サイト。
「剥離骨折とは」を教科書的に説明しているサイト。
治る、治らないはないです。
その状態の理論が書いてあるだけ。

3つ目のサイトは病院のサイト。
こちらは、剥離骨折ならどんな検査をするか?どんなリハビリをするか?みたいなことが紹介されています。

で、ここから1つの傾向が出てくるのですが、Q&Aサイトや個人ブログは自分にとって都合の良い情報系が多いです。
最初は「こんな風に治ったんだ!」と晴れやかな気分になりますが、こういった系のサイトって匿名で具体性がありません。
だから、時間が経つと今度は疑わしくなってきます。

2つ目の西洋医学系の病気の理論のサイトは、良い情報でも悪い情報でもないですが、どちらかというと読みこんでいくと「病気になるメカニズム」の説明が多く「こうやって病気になるんだ」というのがわかるので、だんだんと気分が沈んできます。

3つ目のクリニックのサイトは、どんな風に検査するのか?など手法、方法論は書いてあるのですが、果たして「それで治るのか!」みたいなところは避けている感じです。

つまり、不妊症などもそうだと思うのですがネットで病気系を調べても、良い情報と悪い情報を同じだけ集めることができません。

良い情報は信憑性に欠けて嘘くさい。信じたいけど信じれない。
悪い情報は科学的で理論的です。

考えてみたら当たり前ですよね。
西洋医学などは病気になるメカニズムはよくわかっているのです。
同じように病気が治るメカニズムがしっかりと語られていたら、そもそも、治らないから調べないといけない事態になっていないのです。

だから、僕の剥離骨折や不妊症、アトピーなどの病気に関する情報は、投資情報と違って、良い情報と悪い情報を同じだけ集められないことがわかりました。

これらの病気の情報はネットで集めれば集めるほど、自分にとって都合の悪い(治らない)情報の方が多くなっていくのだと思いました。

なので、結論は以前からと変わりません。
病気や症状は医学知識に自信がないのであれば、触れないほうがいいです。
それよりも本当に知ってそうな「人」をネットで探しましょう。
情報の数量をいくら集めたって、集めれば集めるほど落ち込みます。

うちの患者さんだったら、僕に気になることを質問してください。
すぐに、わからなければ調べてお答えしますよ。