不妊症でよく使う漢方薬の紹介

不妊症でよく使われる漢方薬を紹介したいと思います。

漢方薬は2千年前に診断方法や処方するルールをほぼ確立していましたので実は西洋医学の病名とは何の関係もありません

僕たちのなじみのある不妊症とか子宮内膜症というのは漢方の医学理論がほぼ確立されてから1800年後に考えられた病名です。

漢方と病名は全く関係ないので基本的には不妊症であろうと、アトピーであろうと500種類以上ある漢方薬は全て、あなたに合うかもしれない可能性のあるお薬です。

不妊症によく使われる漢方薬といっても「不妊症に効果のある漢方薬」ではなく不妊症体質の人によく使われる漢方薬ということですね。

不妊症でよく使われるのは以下のもの。

・当帰芍薬散
・桂枝茯苓丸
・桃核承気湯
・温経湯
・大黄牡丹皮湯
・薏苡附子敗醤散
・四物湯
・女神散
・小建中湯
・六君子湯
・呉茱萸湯
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯
・芎帰膠艾湯
・芎帰調血飲
・十全大補湯
・竜胆瀉肝湯
・女神散
・加味逍遙散
・当帰散
・折衝飲
・通導散

などです。

その人の状態が治療を始める際にどういった体質なのか?によって、もっと漢方薬のバリエーションは増えると思います。

とりあえずはよく使われるであろうものですね。

タンポポ茶で妊娠するとか、病院でマニュアル見て23番の当帰芍薬散や106番の温経湯のどっちかを処方するとかが、ちゃんとした漢方理論から見たら、いかに確率の低いマヌケな処方の方法かがわかります。

今、あげたので21種類の漢方薬があります。

単純にこの中のどれかが、あなたの不妊症を解決するとすれば「21分の1の確率であなたに合う」ということですね。

あくまで単純に考えた場合の話しですが。

1つを1ヶ月しか飲まないと決め場合、約2年間いろいろ飲んでいって、どれかが合うかも!ということですね。

ところが、漢方はそんな簡単な医学ではないですよ。

そう、世間で言われている漢方薬は3〜6ヶ月飲めば効いてくるというのは嘘っぱち!!

体質と合っていなければ3年飲んだってよくなりません。

体質に合っているかどうかがわかる期間も人それぞれです。

不妊症の状態を考えると最低でも月経1周期は様子をみたいところです。

そして飲み始めるのが月経の途中だったりして月経周期のまるまるを飲んでおこうと思ったらタイミングによれば2ヶ月はいるわけですよ。

そしたらさっきの21ヶ月は42ヶ月になるわけですね。

単純に3年半、全種類を飲まないとどれが合っているのかさえわからない状態です。

と言っても実際は漢方薬をどれくらいの期間飲めば効果が現れるのかは個人の体質で変わります。

初めの3週間あたりで変わる人もいれば2ヶ月間かかる人もいます。

またよくなると言っても、2ヶ月目とかに「あっこの漢方薬合っていますね。えっ!妊娠しました?」ってなるわけではないです。

(うちでは1ヶ月目で妊娠する人もめずらしくないですが・・・)

いろいろな症状や月経周期、月経の状態がじょじょに変わってくるのです。

そこから良くなっていってる漢方薬を続けるのか、更に何かに変更していくのかを考えなければいけません。

今更、言うのもなんですが、先程の漢方薬のどれかが身体に合っているというわけではないです。

変方といって漢方薬を飲んだ後の「良い変化」や「悪い変化」「何も変化がなかった」ことも含めて、その時の体質に合わせて漢方薬を変更していかなければいけません。

また、より個人、個人の体質に合わせようと思ったら、さっき紹介した処方群のどれかとどれかを合わせたり、ある処方にある生薬を足したりとより、その人独自の漢方薬が必要な場合もあります。

そうなってくると単純にみても21分の1通りとかではなく期間と合わせて200通り以上になると思います。

もっと分母が大きくなるかもしれません。

200通りだったら16年かかりますね。

だって体質は血液型じゃあるまいし4通りとかなわけないじゃないですか。

しつこいようですがタンポポ茶で妊娠するとか、病院で23番の当帰芍薬とか106番の温経湯のどっちかだけ処方しているとかがいかに単純でレベルの低い漢方治療かがわかります。

(ちなみにタンポポ茶は漢方ではなく生薬を使ったサプリですが)

そこで漢方家はマニュアルを見ながら漢方薬を処方するのではなく、最適で最短の成功の道を探すのが仕事ですね。

そのために東洋医学的な問診をとり体質を分析し、数ある漢方薬からより最適な漢方薬を選ぶのです。

だからうちで早い人は1ヶ月でも妊娠するのです。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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