漢方薬はなぜ続けないといけないのか?その具体的な理由。

漢方は西洋医学の治療とは考え方が全く違います。

大半の病院は漢方治療の考え方自体を勘違いして西洋医学の治療の考え方のままで漢方薬を処方しています。

要は漢方治療ではなく漢方薬という薬を見よう見マネで「販売しているだけ」ですね。

でもこれでは漢方薬の効果は1mmも発揮できません。

当たり前ですよね。ツムラさんとかからのマニュアルに書いてある通りに漢方薬を出して治ってるなら、そもそも漢方治療の方が当たり前なスタンダードな治療になってるはずですから。

漢方治療で最も大事なことがあります。

それはとにかく続けること。

休まないこと。

これが西洋医学と決定的に違うところ。

西洋医学のお薬は対症療法とよばれるもので、いわば、その場をしのぐもの。

医者が「ある症状が出ないようにするためには1週間は飲み続けたほうがいいですよ。飲まないと再発します」とか言ってたりしますが、薬の設計上や医学理論的に一定時間しか効かないエビデンスしかないので、科学的、理論的には、病院の薬は飲み続けても治りません。

エラいお医者さん、なぜ効果時間の決まっている対症療法の薬を飲み続けたら再発しない体質になるのかメカニズムを教えてください。(そんなメカニズムはないことを西洋医学的に確認していますが)

話しがちょっとそれましたが、漢方薬は西洋薬と違って続けないとダメなのです。

ただし漢方薬は急性病に対応したり、慢性病に対応したりするので、急性病の場合なんかは続ける必要なんかないです。

慢性的な病的な体質を変えていく場合は続ける必要があります。

ここが西洋薬と決定的に違う部分なんですね。

漢方の場合は西洋薬と違って、なんちゃら成分が、どっかの細胞とかに効いて治すわけではないです。

それは西洋医学の理屈。

漢方は東洋医学の理屈で動いています。

漢方薬は食べ物に近い薬用植物などを続けることによって、身体の中を少しずつ整えていくのです。

簡単に説明すれば甘いものを毎日、毎日食べ続ければアトピーになったり、胃がおかしくなったりしますね。

身体がおかしくなるというのは、身体の中が変化したということです。

甘い食べ物で身体が変化したのです。

そしてこの甘いものを身体が悪くなっても、しつこく、しつこく続けてみます。

それから甘いものをやめます。

やめた次の日から身体は元にもどるでしょうか?

もし湿疹がひどくなってたら、やめた次の日から良くなってると思います?

良くなりません。

甘いものやめたら、ちょっとは湿疹が減るかもしれませんが、ある程度、身体が悪くなったら元に戻らないのです。

漢方薬はこの逆。

身体のバランスを調整するものを続けて、続けて、続けることによって良い変化を起こします。

そして、漢方薬をやめる。

さっきの反対でやめても悪かった状態には戻らないのですね。

だから続けないといけないのです。

飲んだら薬が効いて良くなって、薬の成分がなくなったら元の病気状態に戻って再発して、また飲んだら薬が効いて良くなって、薬の成分がなくなったら元の病気状態に戻って・・・を繰り返す西洋薬と違うところですね。

「そっかじゃあ、続ければいいのですね。わかりました」

「はい、そうですね。続けてください」

これで忘れずに飲み続けることができるでしょうか?

答えはできません。

理屈でわかっていもできないのが人間です。

「わかっちゃいるけどやめられない」→「わかっちゃいるけどできない」ですね。

だって漢方相談していて、漢方大好きな僕でも飲むの忘れますもん。

だったら、どうすれば続けられるのか?

それは患者さんと先生が一緒に漢方治療というものに取り組んでいくことがポイントです。

漢方でいきなり治るということはないです。

だから、どうしても飲むテンションが下がっちゃうこともあるのです。

でも何かが変わっていることを感じられたら。

実際の症状だったり、どういう風に進んでいるかがわかれば。飲むテンションも上がります。

だからうちでは、定期的に細かく症状を聞いて、どんな風に治っていくことを目的としているか、どんな風に変わったら良いのか、又は悪いのかを毎回、説明しています。

で、お互いに「楽しく」というと語弊があるかもしれませんが「次はどうやっていこう」と話し合います。

なので「とりあえず続けてください」だけ言って終わりなんて漢方治療ではありません!

なんかよくわからずに漢方薬を飲んでいて悩んでいる人は、処方してもらった先生に現在の体質はどんな状態で、それを今後その漢方薬でどうしていくのか、ワクワクしながら先生と一緒に話し合ってあってみてください。(医者は体質を分析できないので無理ですが)

漢方薬は断じて、ただ漠然と続けないといけないものではないですから。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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