妊娠するためには不妊原因を考えるより大切なことがある。
不妊症は病気ではありません。
これは、ブログでもよく言ってることですね。
病気じゃないので、漢方では厳密に言うと治療するわけではありません。
西洋医学でも厳密に言うと治療じゃないですが・・・。
不妊症で「治療」しないといけないのは大きすぎる子宮筋腫や卵管閉塞などのはっきりとした原因のものです。
ここでよく勘違いしてしまうのですが、
「それを治療したら妊娠するのか?」
答えは「それはわかりません」
なぜなら原因は1つとは限らないから。
着床障害が、大きすぎる筋腫が原因だった可能性があるかもしれませんが不妊全体の原因がそもそも着床障害じゃないかもしれない。
ここが西洋医学のトリックです。
子宮筋腫がある → 筋腫が邪魔で着床しない → 筋腫がなくなれば着床する
残念ながら、人間の身体はこんな機械みたいな単純な図式じゃありません!
筋腫をとったところで、着床しないかもしれないし着床しないのは、もっと他の原因かもしれない。
そもそも着床障害が原因じゃないかもしれない。
着床障害かもしれないというのは、
「一番目立っている大きなものを原因」と病院が勝手に考えただけです。
なぜなら、手術が必要な大きな子宮筋腫があっても3人の子供を授かっている方はめずらしくないからです。
また、その子宮筋腫を手術でとってからも、ずっと不妊症の方なんていくらでもいらっしゃいます。
病院で不妊治療をしている中のヘタしたら9割の人は原因不明です。
原因としてわかりやすい子宮筋腫や卵管閉塞を外科的に治して、それですぐに妊娠すればいいですが、
大抵は、手術後に実は「原因不明の不妊」だったとわかるだけなのです。
西洋医学的にはっきりとした原因がある場合は、もちろん、治療したほうがいいです。
しかし、それで終わりとは限らないということですね。
不妊症自体は病気ではないのですから。
うちで相談していると基礎体温が予期せぬところで下がったり、
内膜が予想通りに厚くなっていなかったりすると、
「何が原因なんでしょう?」って話になります。
でも身体の中の原因を考えるのは不妊治療においては無意味。
ホルモン剤でも漢方薬でも妊娠する薬があるわけじゃありません。
ホルモン剤は人工的に外部から強制的に月経のリズムを整えることが目的です。
漢方薬は自然に本来の持っているバランスを整えながら月経リズムを整えることが目的です。
どちらも治療してたら妊娠するわけじゃない。
結局、お薬の治療だけでなく、食事や運動、ストレスの調整など他にもいろいろとやっていかなければいけないことがあるのですね。
だから、悪い状態になった時は、いつもと何が違っていたか?
例えば、ものすごく冷えたとか、睡眠不足だったとか、を考え、
食事や運動、ストレスの調整など、
妊娠するためにしなければいけないことの中で
何ができていないかを考えるほうが赤ちゃんを授かる一歩に近づけます。
また「何が原因か?」より「何ができるか?」について考えれば、
いくらでもやることがあります。だからポジティブになれます。
だって、
「やってないからしょうがない!やってないアレコレをがんばって授かろう!」
ってなりますからね。
月経の状態がおかしくなったら・・・
不妊症は元々が原因不明です。
「妊娠するために何ができていないか?」
を振り返ってみましょう。
2012年12月14日 5:25 PM | カテゴリー:不妊症・漢方の質問コーナー