体外受精で最も問題となること
こんな記事を見つけました。
記事を要約すると、体外受精の出産率は「6.2%」しかなく、不妊治療で生まれた子は自然妊娠で生まれた子に比べ、自閉症スペクトラムになるリスクが2倍になり、先天性異常になるケースが多数報告されている。
また、不妊症の原因は女性の卵子の老化だけでなく、精子の質の悪さ(精子検査ではわからない)が関わっているというような内容です。
体外受精の出産率が6.2%とすると実感が湧きにくいので、逆から見てみましょう。
「日本の体外受精は 93.8% 失敗する」
妊娠陽性反応で見れば、もっと確率は悪くないと思いますが、不妊治療の病院は妊娠の陽性反応には必死になりますが、その後に流産したか、出産したかは知ったこっちゃない!ということです。
まず、これが1つの現実です。
体外受精の問題はいろいろありますが、何が問題って、文中にある
(記事引用)
「顕微授精は安全・安心である」と患者に伝えていたのだ。
(引用終わり)
これです。全然、安全でも安心でもない。
記事では、顕微授精で卵子に穴を開けることなどを安全でも安心でもないと書いておられますが、もちろん、それもあると思いますが、加えて、危険というか有害にもなりかねないのが、治療の過程で使用するホルモン剤です。
これも飲んでも、安心、大丈夫って言ってますが、人間のホルモンというのは、少なくなったのを足せば元気になるというような、単純なものではありません。
ホルモンというのは、複数のホルモンが絡み合い、それぞれのホルモンの分泌量が多くなったり、少なくなったりしながらバランスをとっています。
また、人間のホルモンにはフィードバック機構というものが備わっていて、例えば、ホルモン剤などでホルモン量が急激に増えたりすると、その後、急激に減らしたりして調整することもあります。
これは、治療で、どうまずいかというと、人のホルモン分泌量は、みんな違うわけです。
ところが、ホルモン剤は一定の量なので、その人のホルモン量とは関係なしにたくさん増やすので、それがうまくいく場合もあるし、余計にホルモンのバランスが崩れる場合もあります。
そのためにホルモン検査をしていると考えるかもしれませんが、ホルモンは、不足してたら足せばいいというものではないので、ホルモン検査で不足していれば、足せばいいことはわかりますが、「その人にとって、どれくらいの量をどのタイミングで必要なのか?」が全くわからないし、わかったところで、ホルモン剤は、みんな同じものを使うので、意味がありません。
僕から見ると個人差をみない西洋医学の弱点が最も色濃く出るのがホルモン剤です。
例えばソフィアAのようなピルは昔の使い方のように単純に避妊だけなら、たくさんの量の人工ホルモン(ピル)を体内に放り込めば「避妊・月経が来る」というザックリとした効果は得られるでしょうが、不妊治療は繊細なホルモンリズムを整えることが目的ですので、ある意味、誰が飲んでも月経が来るようになるピルは誰のホルモンバランスでも「崩せる」という証明です。
病院の言い分としては、ホルモンバランスが崩れても、無理矢理にでも採卵、体温上昇させて、ホルモンバランスが崩れても、機械的に受精させるんだからいいんじゃね?と言うかもしれませんが、ここで最も大きな問題が出てきます。
女性のホルモンバランスは、その人自身の体の調整も行なっているということ。当たり前ですが。
妊娠陽性反応は、人工ホルモンで無理矢理にでも活性化させて、機械も駆使して、なんとかできても、受精卵を発育させるのは何でしょう?
それは、あなたの体です。
妊娠した後の出産までの10ヶ月間は、ホルモン剤で調整していけません。
ホルモン剤どころか、薬も飲めません。
自前のあなたの体が健康かどうかだけが、頼りです。
手足が冷えるけど、子宮の中は、あったかポカポカ?
ホルモン剤を使っていない時分の月経は不調で血の巡りが悪かったけど、妊娠したら自動的に子宮の中には新鮮な血液がどんどん流れる?
「体調は悪いけど、子宮と受精卵だけは、超健康なんです」
そんなわけないです!!
受精卵を子宮内で育てる血は食べ物を原料に臓器からつくられます。
その血を血管が巡らせ、大便や小便は体で不要になった有害なものを捨てています。
全部、つながっています。
ホルモン剤は、ホルモン活動を活性化させる、ただの命令書。
冷えや頭痛を改善するためのものではありません。
ただ、体のホルモンのシステムを騙しているだけ。
出産まで騙し続けることができればいいですが、妊娠後の10ヶ月はホルモン剤も他の薬も飲めません。
もう、騙すことはできないのです。
そこからは、自分の体で真っ向勝負。
今まで騙してきたのに大事な時に素っ裸で真っ向勝負。
体外受精がダメな治療だとは思いません。うちでも漢方薬との併用で出産された方もいらっしゃいます。
ただ、取り組む前にわかっておかないといけないのは、
・お粗末な結果しか出せない割にやたら高額。
・「93.8%失敗する」という異常に低い成功率。
・ホルモンはバランスなので、ホルモン剤は体を良くするわけじゃない。ホルモン剤は体調は整えないが、出産までの10ヶ月は自分の体の健康にかかっている。
・不妊治療の病院の目的は妊娠陽性反応であって出産ではない。
病院はあたかも切り札の体外受精(失敗率93.8%)を使えば妊娠するかのような説明をすることが多いですが、うまくいかなくなってくると途端にシドロモドロな?説明になってきますので、その辺りも最初から覚悟していけば、いいのではないかと思います。
このような確率なので、賭けくらいに思っていればストレスは少なくなると思います。
2017年4月28日 7:11 PM | カテゴリー:病院の不妊治療について