睡眠不足と不妊症は関係があるのか?

睡眠はどの程度まで減らせるか?
こんな記事がありました。

睡眠に関しては、長く寝たほうがいいとか、短い時間でも全然OK!とか、いろいろな説があります。

僕は職業柄、医療系の記事、特に海外系の医療記事は、よく読むようにしているのですが、コーヒーとジョギングと睡眠は、毎年というか、何度も何度も「多いほうが体にいい」とか「少ない方が体にいい」という具合に、交互に良い!悪い!と繰り返されています。

現時点で「睡眠は長い方がいいに決まっている!」もしくは「睡眠は短くてもOK!」と思っている人は、どちらも試して、自分の体に聞いたほうがいいです。

この睡眠に関する記事はそれを踏まえて「睡眠は個人差がある」と断った上で、最低と最高の睡眠時間が記されています。
それは6時間〜9時間。

僕も昔から、どっちがいいのかをずっと研究してきました。
実際に最低3時間だけで、何日かすごしてみたり、9時間寝て、すごすようにしてみたり・・・
いろいろな時間を試した結果、最低6時間半という感じになりました。
疲れていて長く寝る場合は8時間半。

友達に3,4時間しか寝ないで活動する人が何人かいます。
体格も良く態度も精力的な感じの人が多いのですが、漢方的な目で見ると体の中身は、正直、良い状態とは言えない感じ。

僕が自分で試した時も短い睡眠も徐々に慣らしていけば、それは、それですごせる感じはしましたが、次の日も活動できるかどうかよりも、寿命を縮めていたり、ガンになる確率を高めているような感じがしたので、やめました。
なんか短い睡眠に慣れること自体が危険なような気がしました。

睡眠は浅い眠りと深い眠りを90分のサイクルで繰り返していると言われていますが、僕の場合は、なぜか最低6時間半、最高8時間半が良い感じ。
なぜか90分サイクルにならないのですが、一瞬で寝ているつもりで結局、正味の睡眠時間は6時間なのかもしれません。

まず、睡眠に関する嘘、本当を知ってもらいましたが、睡眠不足と不妊症は関係あるかというと言うまでもなく関係があります。

人間にはサーカディアンリズムという体内時計があります。
これは、各種ホルモンが活発になる時間があらかじめ自動で決められていたり、自律神経がどの時間で切り替わるかが決められている遺伝子に刻まれた時計です。

こんな医学的なことを知らなくても、そもそも人間は大昔から、時間にしたがって生きてきています。

不妊症で鍵になるのは月経リズムです。
平均は28日周期。個人差で28日周期がいつも26日周期なら問題はないですが、前々月は28日周期だったり、今月は30日周期だったり、今月は26日周期だったりというのはダメです。
これはホルモンバランスが崩れています。

妊娠の成功の鍵は「要らなくなった経血を排出する(低温期)→排卵する(排卵期)→受胎して→受精卵を育てる(高温期)」という月経リズムがリズム(時間通りに)よくつながることです。

月経リズムと同じように起きる時間や食べる時間、寝る時間。
みんな時間が決まっているわけです。

月経周期が乱れている人を不妊治療の病院では、クロミッドを使ったり、HCGやルトラールを使っって無理やり、短い高温期を長くしようとしたりしますが、そもそも、月経周期、月経から次の月経への時間は、体内のリズムにしたがって動きます。

月経周期を正常にするためには、人工化合物であるホルモン剤を飲む前にできることがあります。

それは普段の毎日の生活を規則正しくすることです。

起きる時間、食べる時間、寝る時間。これらと月経から次の月経への時間(月経周期)は別物だと思いますか?

1日24時間の中で起きる時間も寝る時間も食べる時間も毎日バラバラ。でも月経周期は672時間後(28日×24時間)にちゃんと来る?
そんな都合がいいわけありません。
毎日の生活時間が乱れれば、672時間後のリズムがちゃんと刻めるわけがないのは、医学的な知識がなくても容易に察しがつくと思います。

なので、不妊治療の第一歩は人工化合物のホルモン剤を飲むことではなく、睡眠時間、食事時間を一定のリズムにすること。
そうすれば、24時間を28回かけた28日後の月経リズムもちゃんと来るようになります。(リズム以外のことが問題になることもありますが)

ちなみに現在、文化の多様化で昼夜の生活が逆転していたりする方もいらっしゃいますが、体内時計は24時間で辻褄を合わせればいいものではなく、この体内時計は太陽の浮き沈みと関わっていますので、当然、昼に活動して夜に寝るというように遺伝子に設定されていますので、昼夜が逆転している人は、不妊症やガンなどにもつながる可能性が高くなるので注意が必要です。