卵巣が腫れているとか?腫れていないとか?

卵巣が腫れている。子宮筋腫や内膜症がある。ということで、うちで治療されている方がいらっしゃいます。
漢方は科学検査がないので、卵巣の腫れや筋腫などの治療は、時には病院の検査が、治療がうまくいっているかどうかの指標になることもあります。

実際、過去にかなりひどい子宮筋腫の方も、漢方治療が進むにしたがって12日間位ある月経が8日間まで短くなり、月経痛で常に使っていた鎮痛剤も一切、使わなくなったりしていくので、その後に病院で検査してみると筋腫は小さくなっていた。ということがよくあり、その検査で物理的にも良くなっていると確認できます。

異型細胞だと言われた人なんかも、うちに来られた時は「ガンになるかもって言われたんです」と相談に来られますが、早い人で漢方治療を初めて2ヶ月もしないうちに、綺麗さっぱりなくなったりしていました。

ところが、今回、治療させていただいている方の中には、今ままでの不快な症状は、どんどん良くなっているのに、検査上では、大きさは全然、変わらなかったりしていました。

そんな場合、違う病院でも検査してもらったりするのですが、違う病院で検査をすると前の病院とは卵巣の腫れや子宮筋腫の大きさが違っていたりして、どっちが正しいんだ!みたいなことがあります。

うちの嫁さんも昔、左の卵巣が腫れていると言われ、1週間後に違う病院に行ったら、今度は、左ではなく右の卵巣が腫れていると言われ、その後、何ヶ月か経ってから、また違うところで検査したら、どっちも腫れていない。という、もうどっちでもいいや!という状態になったこともあります。

僕自身も以前に人差指を怪我した時に、ある種のおもしろ経験のチャンスだと思い、あえて6つの病院に連続で診察を受けに行ったことがあります。

ある整形外科では「はっきりは確認できないけど、折れているかも」とか、
「靭帯が断裂している」とか「ただの捻挫」だとか、一番最後に行った病院は、一番ひどかったですが、院長に診てもらったにも関わらず、何も問診をとらず「突き指をほっとくから指が硬直している」と言われましたが、相変わらず、医者の問診のとり方の下手くそさは、逆に尊敬しますね。
あれだけの人数の治療していて、あれだけ問診の進歩がないのは、あの人達って、ある意味天才!です。

僕の場合、たった人差指1本、関節の一部だけの問題で超専門外科、大病院含めて6つの病院の診察を受けましたが、結局、なんだったのか謎のままです。
今は、自分の漢方と鍼の名医に完治してもらったので、今はどうでもいいですが。

こんな具合で、病院の検査って目に見えるから「間違い無いだろう」と考えがちですが、そんなことはないんですね。
検査の機械は、人間の見ることのできないところを検査してくれますが、その結果を判断するのは人間なのです。

そして、医者は皆さんが思っているよりも誤診なんて余裕でやってます。
僕は誤診した近所の医者に、理論的に説明して本人に誤診を認めさせた例が結構あります。

僕は自身も医療のカウンセラーとして、一応、西洋医学の解剖学や生理学も実践の治療で必要程度には理解しているつもりなので、病院に行った時の医者の問診のとり方を観察しているのですが、ぶっしゃけ医者の問診のとり方って頼りなさすぎて、いつもイライラします。
「こんな質問しなくていいの?」
「この症状の場合は、これも聞いとかないと診断できないよ」とか、ロクに問診せずに薬を処方しようとするから、こっちが医者の前で焦ったりします。

現実はそんなものなので、検査が全部が全部、間違っているというわけではないですが、検査機械が正確でも、それを判断するソフトである医者は、その人の能力にかなり左右されるということです。
病院だったら、どこでも検査してもらえば、ちゃんと見てもらえると思ったら大間違い。
僕や僕の家族はそれを身を以て体験しました。

これから、婦人科系で検査される時は、1箇所だけでなく、2箇所目で検査するようにしてくだい。
その時に、前の検査のことは一切、言わないでください。
なぜなら、検査とは、見えないものを見えるようにすることなので、本当に探し当てられるなら何の情報を与えずとも、見つけだせるはずです。
もしくは、見つけ出すための問診や方法などを向こうが考えるはずです。

2箇所とも同じ結果が出れば、その状態は正しいかもしれません。

なぜ先生によって漢方薬が変わるのか?

最近は漢方も治療の1つの方法として市民権を得てきたようで、病院の治療だけでなく、漢方も治療の1つとして利用する人が多くなりました。

患者さん側が治療の1つとして認識してもらえるのは嬉しいことですが、残念ながら、肝心の治療者側である病院や漢方薬局の先生方は、漢方を治療としては捉えていないのか、理解できないのか、治療方法としてはやっていない(できない?)人が多いのがこの業界の悲しいところです。

そもそも、なぜ、そうなるかというと、漢方があまりに西洋医学とかけ離れた医学で根本的な定義や理屈が違うからです。

わからなさすぎるから西洋医学の知識から理解しようとして余計にヘンテコな漢方としてわかったつもりになってしまうか、ただ単に普段、処方している化学合成薬よりも副作用の少ない自然の薬として処方し、治療の考え方や診断等は西洋医学の理屈で考え、東洋医学としては無視するなど、どちらも漢方薬を全く活かせない方法をとっていたりするのが現状です。

処方している先生自体が「漢方の定義や考えを東洋医学として理解しようとしない(理解できない?)」ことが普通の業界なので、全く医学知識のない患者さんはもっと混乱してしまいます。

漢方はそんな感じでわからなすぎることが当たり前になっていて、ある種、嘘でも言ったもの勝ち的な説明などが横行していて、今回も、そのうちの最もよくある患者さんの質問を紹介したいと思います。

「何軒か、漢方相談をしましたが、どこも選ぶ漢方薬も説明も違います。なぜですか?」

漢方薬を東洋医学のものとして使用しているうちとしては、体質診断も漢方薬も変わるのは、ごく当たり前のことですが、おそらく西洋医学的な発想から考えると疑問に思ってしまうと思います。
もう一つは、自分の体質に絶対的な体質があると考えているかなと。

西洋医学は、平均の医学とも言えます。
個人の体質など全く考慮せず「大多数の人の◯○の病的条件があなたにもあてはまれば、あなたは○○病」となります。
体質差、個人差は考えないので、とにかく病的条件があてはまれば、病気です。

イニシャルトーク的でわかりにくいですが、例えば不妊症という定義は「男女が一定期間、継続的に性交を行なって妊娠が成立しなければ不妊症」
たったこれだけ。

で、このモヤモヤ曖昧な状態の不妊症の方が病院に行くと、使うホルモン剤は皆同じです。
排卵誘発にクロミッド、オプションでHCG、HMGの注射、高温期維持にルトラール、月経調整にソフィアA。
アトピーにステロイド。胃腸障害に胃酸を抑えるか、胃酸を促す薬。
どこもチェーン店のように似たり寄ったりの薬です。

体外受精はその病院の考えや技術で変わりますが、ホルモンだけの服薬なら、まー変わることがないです。王将はどこで食べても、だいたい同じです。

これは西洋医学の特徴です。
西洋医学にはガイドラインという一定の基準があり、検査の基準値や状態の基準があるので、ある意味、マニュアルにあてはめて、どんな状態かを見るようなものなので、どこも同じような診断、おなじような投薬になるわけです。
不妊治療に限らず、病院の治療はどの病気でもこんなようなものなので、西洋医学の考えのままで漢方も考えると、どこも同じ答えになるはずなんですね。

もう一つ、誤解されているんじゃないかと思うのは、自分の体質は今は誰も知らないが、唯一無二の生まれつきの体質があって、それを見つけ出し、そに会う漢方薬があれば、全てが良くなっていくという考え。

これは完全に間違いです。
もちろん、持って生まれた家系にある体質はありますが、それは診断の際に参考にする程度。

唯一無二の絶対的な体質は残念ながら存在しません。
それどころか、季節や生活環境の変化などで、体質は変わっていきます。

また、そもそも「あなたの体質は〇〇です」と決定できるのは、その漢方薬を飲んで、いろいろと良くなった結果でしかわかりません。

だから、世界一の腕の漢方医が分析しても、漢方薬を飲まれ前は推測でしかありません。
外すことだってあります。外す。つまり、結果的に処方した漢方薬で良くならなければ、その体質ではなかったということになります。

なので、病院がやってるような西洋医学の病名やいくつかの症状だけで処方するマニュアル式でない限り、漢方の先生によって、全て体質も選ぶ漢方薬も変わります。

「体質」や「自分に合っている漢方薬」はあくまで結果論なので、どこの先生も説明する体質も選ぶ漢方薬も変わって当然なのです。

ある種、株の投資を誰に委ねるかに似ています。
どれだけ理屈をこねて儲かるといったって、結果で損することは当たり前で結果は誰にもわかりません。
派手に吹く奴ほど詐欺師が多く、損をしても挽回できる地味な考えと手法を持っている人ほど頼れると思います。

じゃあ、どうやって良い漢方医を選べばいいのか?
治せそうなイメージや宣伝をしている先生に託すのではなく「漢方薬を利用して治す(赤ちゃんを授かる)先生自身の考え方や方法をもっているところ」です。
手前味噌ですが、うちはWebサイトにあなたも治りますよ!みたいな症例や漢方薬は安心で効果あるなんて説明などは載せていません。
本当に治る(授かる)ための自分の考え方と方法を模索していることをひたすら書いています。

「漢方は安全で効果が高そうだから」とか「良い症例があるから」では、レベルが高いかどうかは判断できないということですね。
むしろ、逆にその先生自身の治療の考えが伝わってこないところは、漢方自体を理解していないと見ても差し支えないかもしれません。

東京漢方相談会

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まごころ漢方は全国からの漢方相談をお受けしていますが、
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漢方相談は都内の浜松町で行いますので、
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ご相談当日は漢方薬はお渡しできません。相談のみです。
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相談は無料で相談だけでもOKです。
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僕自身、元々、話好きなので、お気軽にお申し込みいただけたらと思います。

【日時】
・2016年 10/22(土) 11:10〜19:00(最終受付18:00)
・2016年 10/23(日) 09:00〜19:00(最終受付18:00)
・2016年 10/24(月) 14:00〜16:30(最終受付15:30) 
※上記の時間は、全体の開催時間です。
予約枠は残り少ないので、日時はお問い合わせください。
いずれか、ご希望の「日」をお知らせください。予約可能時間枠をメールいたします。
相談時間は最長で50分位です。

【場所】
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(予約)
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不妊治療は病院と漢方どちらがベスト?

うちに良くある質問シリーズで書いていきたいと思います。

良くある質問は「病院の不妊治療を続けるべきか?漢方薬の治療が良いのか?」

こういった質問がある方は、病院の不妊治療のホルモン剤を使った治療などで、体調や基礎体温がより悪くなった人が多いです。

病院では「ホルモン剤は安全で何の副作用もない」と説明しますが、ホルモン剤は鎮痛剤や胃腸薬と違って、副作用の概念が違います。
もちろん、医者はそんな風には考えませんが、ホルモン剤は、体内に入ってから、厳密にどう働くかは、かなりの個人差があります。

なので、吐き気や頭痛などの副作用は、それほど心配することはないですが「ホルモン調整が微妙におかしくなる」という現象が起きることがあります。
ルトラールを飲んで、月経周期が延びて月経が来たのに体温が高いとか、クロミッドで以前より更に子宮内膜が薄くなるなどです。

これらは、通常の感覚の副作用ではないですが、妊娠を遠のかせる作用です。

病院の不妊治療を続けるべきかどうかというのは、正しい知識を持ってもらって、検討されると良いかと思います。

まず、知らないといけないのは、妊娠と月経のこと。

月経リズムや基礎体温は、妊娠するための体内の一連の働きです。
月経は妊娠が成立しなかった際に必要でなくなった内膜を排出し、新たな月経リズムを作り出すためのものです。

<月経と妊娠>
① 月経1日目〜7日目頃(低温期)
月経時期には必要でなくなった内膜を排出することと徐々に排卵に向けての準備が始まりす。

② 月経7日目〜14日目頃(低温期)
月経が終わる頃には本格的な排卵の準備と高温期に向けて内膜を厚くしていくことが行われます。クロミッドの排卵誘発の効果は作用的に同時に内膜を薄くするような作用があります。
この時期の排卵準備には役立ちますが、内膜を厚くしていくことに関しては邪魔をしています。

③ 月経14日目周辺(排卵期)
月経14日目頃は排卵の時期です。この時期に精子も元気で、なおかつタイミングが合えば、受胎します。

④ 月経14日目〜28日目(高温期)
受精卵が内膜に着床すれば、体内を温めて、内膜の血をどんどん増やし受精卵を赤ちゃんにするべく育てていきます。

>① そして、月経28日目頃に受胎がなかった場合は体温もストンと落ちて、また月経が始まります。

これが一連の流れとなります。

月経リズムというのは、女性ホルモンがいろいろと命令を変えながら行なっているのですが、病院がやっているのは、この女性ホルモンを人工的にホルモン剤によって刺激することです。

これには2つの問題があります。

<ホルモン剤の問題①>
個々のホルモンの実際の状態はよくわからないのに、処方するホルモン剤は、皆と同じ量や強さのものを使います。
「ホルモンは多ければ多いほど良い」というものではなく、少なくても、多くても不調を起こします。その人にとっての丁度がベストです。

これらのそもそもの問題は、医者の「ホルモンが問題なのかどうかを実はわかっていない」ことが問題です。
それが証拠に、ホルモン剤を処方した後も基礎体温が整わないことはザラです。
ホルモン剤による副作用も起こす体質なのかどうかも事前には全くわかっていません。

ホルモンの基準値に対してロボットを修理するようにホルモン剤を処方しているだけです。
当然、年齢、体質などの個人差がありますので、基準やマニュアル通りにいきません。

ホルモン剤を処方する際には、ただ単に「不妊症で悩んでいるなら飲んでみたら」とか、「微妙だけど基準値よりは良くない感じ」など、実は非常に曖昧な根拠で処方します。
なのに、使用するホルモン剤は身体にとっては、強いし個人の体質は全く無視されています。

かといって、個々のその時、その時点で本当に必要なホルモンの量や種類が特定できるかというと、実は、それを調べる科学力や薬の製造は現時点では不可能です。
結果は、運任せで飲むレベルになってしまいます。

<ホルモン剤の問題②>
もう一つの問題は、ホルモン剤は、月経リズムの命令系統にしか働きかけていないということです。
実際の月経リズムには血が必要です。
原子卵胞が育つためのエネルギーや栄養も必要です。
身体の十分な温かさも必要です。
これらも「全部、揃っての正常な月経リズム」です。

いくらホルモン剤で刺激しても血が少ない、血が巡らない、お腹や足が冷えている、栄養をとる消化器がうまく働かない。
という状態だと、病気で弱りきった人をホルモン剤という命令でガミガミと無理やり走らせているだけで、
いつかツケがきます。

<漢方薬の役割>
一方、漢方薬は大体の病院や漢方薬局は、ホルモン剤の自然薬バージョンみたいに説明している場合がありますが、そうではありません。

漢方の役割は、体内のバランスを整えることです。
部分的にむやみにホルモンを増やしたり減らしたりしません。
頭痛や冷えを治していきます。
そうやって、体内のアンバランスを見つけて体調を万全に近づけていきます。

そもそも、体調が万全であれば、自前のホルモンも整うようになっているので、
どちらかというと必要なのは、「あなたの体調が絶好調かどうか」のほうが重要だと思います。

<まとめ>
特に問題になるのが、妊娠した後は、自分の体内で赤ちゃんまで育てていかないといけないことです。
ホルモン剤は体調を整えるものではありません。病院の治療は妊娠反応陽性までが仕事なので、その後の流産の可能性を考えて治療は一切しません。

1個の受精卵から赤ちゃんまで育てるのは自分の体です。
自分の体が健康でないと、せっかく妊娠しても育ちません。
妊娠するための月経リズムはホルモンだけでなく全身の健康状態も含まれますので、その点も含めてご検討されるのがよいかと思います。