まごころ漢方東京相談会のお知らせです。

まごころ漢方では、定期的に関東方面の方向けに東京で漢方相談会を行っています。

漢方薬の事だけでなく現在の病院の治療のことや処方されている薬などの疑問。
飲まれているサプリメントのことなど、
身体や薬のことで気になることは、なんでもご相談ください。
どんなことの相談であっても相談は無料です。
事前の完全予約制です。

僕自身、元々、話好きなので、お気軽にお申し込みいただけたらと思います。

とりあえず、2段階で予約の受付をさせてもらっています。
1週間、新規の方の募集をさせていただいて、
その後は、既存の方の案内をさせていただきます。

今日の案内は、初めての相談の方を限定で6名受付いたします。
6名になった時点で締め切りとさせていただきます。
(来週に既存の方の案内が始まりますと毎回、10日ほどで一杯になることが多いので、
お早めにご予約いただけると幸いです)

相談場所は浜松町です。

(日時)
・07/09(土) 
10:30〜19:00(12:00〜13:00除く)
※19:00〜20:00が最終枠です。

・07/10(日) 
10:00〜19:00(12:00〜13:00除く)
※19:00〜20:00が最終枠です。

・07/11(月) 
15:00〜17:00
※16:00〜17:00が最終枠です。

・相談時間は50分です。

漢方相談会の予約は、こちらからご連絡ください。

(予約)
http://www.magocoro-kanpou.com/contact/index.html

ネットでのご相談はコチラから。
(ネット漢方相談)
http://www.magocoro-kanpou.com/counsel/index.html

ぜひ、ご参加をお待ちしております。
※予約は一杯になり次第締め切ります。連絡を頂いた際には、
すでに予約がとれない状況もありますがご了承ください。

ルトラールは妊娠しやすい薬?

今まで、病院での不妊治療の経験がなかった方から、よく、「ルトラールって本当に妊娠しやすい薬ですか?」という質問があります。

僕は「妊娠しやすい効果」という最近の医者やネット上の説明は、あまりにテキトーすぎるだろ!と感じています。

先日も、病院の方から「妊娠しやすくなるから飲んではどうか?」と勧められた方がいらっしゃったのですが、ホルモン値などの検査はしていないのです。(ホルモン剤を処方するのに西洋医学的にホルモンがどうなっているかわかっていない状態ですね)

検査もしてないのに「なぜ、ルトラール(人工合成黄体ホルモン)で妊娠しやすくなる」と説明できたのか、ものすごく謎ですが、それは患者さんの方も普通に不思議に思われたようで、僕に質問があったわけです。

うちは、漢方専門ですが、漢方は現在の体質をそのまま見ます。
もし病院の薬を飲んでいたら、体内では病院の薬の影響を受けますので、薬を飲んでの体質はどうなのか?を見ていく必要があります。

そういった理由から、うちでは病院の薬の薬理のことも、いつも気にしています。
こういう分析が、うちでは、当たり前になっているので、皆さん、病院で薬を処方された場合は、とりあえず、うちに問い合わせしてくれるわけです。

漢方は「頭痛に良い漢方薬」とか「アトピーに効く漢方薬」とか、そんな医学知識の乏しい怪しいサプリ売りのようなものでありません。

漢方は、陰陽の法則に基づいて、本当にごく簡単に説明すれば、
「体が冷えていれば → 温める漢方薬」
「体に熱がこもっていれば → 冷やす漢方薬」
というものを合わせていきます。
(実際は、冷えているか?熱いか?みたいな2択の簡単なケースはなく、上半身は熱がこもっているけど、下半身は冷えているなど複雑です)

本来の漢方は病院の漢方のように病名や症状だけ合わせてマニュアルで処方しませんので、頭痛の人の中には「体が冷えて頭痛を起こしている人」や反対の「体に熱がこもって頭痛を起こしている人」を見極めていくわけです。

こういった発想から、ただ単に「頭痛に良い」などのどんな病気のどんな体質の人にでも「良い効果」のものは、この世の中には存在しないと考えます。

そういた観点から病院の薬も見ますので、薬が良い効果か、どうかではなく、その薬の「実際の薬理は何で」、「その薬理はその体質の人にとって、どんな影響をおよぼしているのか」をみていくわけです。

いつも、そんな考えを踏まえて病院の薬も見ていますので、皆さん、病院で薬を処方された場合、医者の「○○に良い」というファンタジーのような説明を鵜呑みにせずに連絡をくれるわけですね。

そんなわけで、ルトラールの医者のテキトーすぎるだろ!と思うのは、まず、妊娠しやすい薬なんて存在しません。

そもそも、妊娠はどうやって成立するかというと、僕の考えでは、月経周期まるまるのリズムや子宮の状態やその方の体調が整って、成立するわけです。それが自然の摂理だと思っています。

不妊症は「病気ではない」ので、原因が存在しません。
原因が存在しないというか、人それぞれ、あまりに不妊に影響する細かな原因、要因が多すぎて、特定できないといったほうが正しいでしょうか。

それをあたかも特定できたかのような嘘が、さっきの「ルトラールが妊娠しやすくしてくれる」という医者のテキトーな説明ですね。

ルトラールはさっきのテキトーな効果ではなく、薬理、役割から見ると、ただ単に人工合成の黄体ホルモンを体にいれるだけ。
ただそれだけ。

それでは、ちょっと考えてみましょう。
黄体ホルモンさえ、体に余分に入れば妊娠しやすいでしょうか?
それで妊娠するって、どんなメカニズムでしょうか。
そもそも、なぜ、ホルモン数値を見る前に処方するんでしょうか。

時々、僕がやってる漢方よりも不妊治療の医者の方が理論的思考でなく、ファンタジー思考なのかなと感じることがあります。
子供はコウノトリが運んでくる〜〜〜みたいな。

妊娠に関わるホルモンなんて、いーーーっぱいあるわけです。
しかも、そのホルモンは「多かったら良い」ものではありません。それぞれ、他のホルモンと連携してバランスをとっています。

ホルモンは簡単に見れば、命令書です。
「子宮内膜を厚くしなさい」とか「排卵しなさい」とか。
でも、内膜は血でできているわけで、子宮内膜を厚くしようと思ったら、子宮に血を巡らさないといけません。
ホルモンの命令書だけでなく血という原資が必要だし、血が巡るかどうかも必要だし、体が冷えてない状態なのかどうかも必要です。

そもそも、ホルモンの命令だけでなんとかなるなら、1,2周期あれば、ホルモン剤を組み合わせて理想の基礎体温をつくれるはずです。

でも、現実はそんなことになりません。
なんだったら、月経始まってるのに高温層とか、ルトラールによくある状態になってきたりします。
そして、先程のホルモン以外の体全身の状態が関わっていることもありますが、そもそも、自前のホルモンとの兼ね合いもあるのです。

実際はどれくらいの量が必要なのか?
当然、とんでもない個人差があると思います。
個人差がないんだったら、ホルモン剤の治療だけで、1,2周期で理想の28日周期にできるはずですから。

そうならないのは、個人差。ホルモンだけでない体の状態。
いろいろなことが問題となっているからです。

漢方薬だけでなく、病院の薬でも、どんな体質の人にでも「絶対に良い効果しか及ぼさない」ものなんて存在しません。

だから、ルトラールが妊娠しやすいかどうかなんて、誰にも判断がつかないのです。
多分、処方した医者にすら。ホルモン作用は個人差で、どこにいくのかわからないのです。
飲んだ後にどんな体調変化になれば、ルトラールが体に合っていて、すぐに妊娠するのか。判断する材料もありません。
なんだったら、聞いてみてください。「ルトラール飲んでから何期目に妊娠しますか?」

個人差と陰陽のバランスから見ると、ホルモン剤の効果は「運」じゃないかと思います。