不快な気分になる不妊治療の病院

うちの患者さんの中で漢方薬での治療も長く、なかなか授かることができないので、病院の力も借りてみようという話しになりました。
そんな方が堺市の高野線沿いの某産婦人科と不妊治療を兼ねている病院に行きました。

先に断っておくとその時の病院とのやりとりを誇張したり、わざと悪くして書くつもりはありません。
全て聞いたままの話しです。
その患者さんにもお断りしています。

僕の印象では非常識極まりない化石のような病院だと思いますが、こちらが誇張したり、悪く書くつもりはないので、ただ、そういう考えの病院だということです。

もし、この記事を読んでdisってると言うのであれば「人に不快に思われる治療をやっているという自覚がある」ことになります。
つまり、確信犯ということですね。
だから、多分、「それが事実だけど、それのどこが悪いの?お宅の方がおかしいんじゃないの?」とならないと仕事の信念としておかしいですね。

その方、最初はちょっと相談のつもりだったんだけど、いきなり「年齢高いのに何を悠長に考えてんの?」って説教からはじまったらしいです。

そこから延々と年齢が高いと、いかに妊娠が難しいかを説教。
「年齢が高いと妊娠なんかできないよ」と。

確かに年齢が高いと妊娠が難しいのは事実です。
医学理論的には。

でも、ここって確か「相談」にいく病院ですよね。
不妊症の医学的問題を話しあうシンポジウムなら、年齢が高いと難しいという理論を展開されるのは問題ないでしょう。

でも、大きな問題は、ここは病院なんですよ。
ある年齢になると妊娠できないと思っているなら「何歳以上、お断り」ってすればいいと思うのですが。

受け付けておいて説教とか、どれだけ性格悪いんだと思いますね。

で、その医者が最後に言ったのは「年齢が高ければ体外受精したらできるよ」みたいな話し。

出ましたね。化石医者。
全国平均で妊娠成功率が30%にも満たない体外受精が最後やればなんとかなると思っている感じ。

その体外受精に踏み切らないのが高額な金額の問題だと思っているようなことも言ってたそうです。

「あなた、ぶっちゃけ不妊治療、知ってんの?」ですよ。
まるで素人レベル。
普通、30%の成功率って「いつやっても成功するわ」なんて思いませんよ。
確率が半々もないんですから。

常識で考えたら失敗して当たり前。
そして、悲しいことに現実でも体外受精したからって、そう成功しませんよ。
僕は8年間の不妊治療の中でたくさんの体外受精経験者とお話ししてきましたが現実は30%よりも低い感じがします。

患者さんの話しを聞いていたら、これは僕の勝手な予想ですが、代々の産婦人科が最近の流行りで不妊治療やっとこうかな的にみえます。

最後に医者の治療コントのオチがありますよ。
僕が大半の医者が嫌いなのは、こっちが真剣に相談してるのに一人コントすることです。
ひょっとしたら、本人は全力でやてってもコントになっちゃうのかもしれませんが。

診察の流れは(診察と呼べるのかどうかは疑問ですが)
①年齢が高いとまず自然妊娠は無理。
②体外受精をすれば年齢が高くても妊娠可能。
③そして、その病院では体外受精はやってない。
お後がよろしいようで。

いやいや、自分のところで体外受精やってないんだったら、なんで説教して体外受精、力説してんの?

医者って不妊治療分野に限らず、他の科の病院でも、こういうコントをチョクチョクかましてきます。

なんでやねん!ってツッコミ待ち?
それだけ、エラそうにいうんだったら、全国でも有名なIVFの病院だと思うじゃないですか。

おもしろくもないコントです。

そして、まだコントは続きますよ。
自分が提案した解決策が、そこにない病院は最後に検査をしましょうとのこと。

それが不妊治療の病院業界でも賛否が分かれているAMH検査。

簡単に言えば卵子の在庫の目安を調べるのですが、AMHを詳しく調べていくと、

・卵子の在庫の目安と卵子が育っていくことは関係無いとか。
(そりゃそうですよね。在庫が多いからちゃんと卵子が育つとか、在庫が少ないと育たないという医学理論はありません)

・データの結果としてはAMHは年齢と関係していないとか。
(20代の若い人でもAMHの値が低く妊娠する人もいるので、この時点で検査として破綻していると思う)

内情はこんな感じです。
女性の卵子は原始卵胞というものが元々あって、それがどんどんと使われていきます。
だから、年齢が高くなれば、減るに決まってます。

どんどん使われると減る卵子を「年数を経ると減るよ」と検査で言われても、「お、おう、知ってた」としか言いようがないですよね。

そして、この結果は「卵子の在庫数と卵子が順調に育っていくこととは全く関係無い」という無意味な結果につながります。

この検査ってただ「年齢高いと妊娠しにくい」って言いたいだけじゃないの。と思いますよね。
わざわざ、誰でも知ってることをあえて嫌味ったらしくいう検査。

卵子の在庫数を増やす方法があり、そして、その在庫数の増加が妊娠率のアップにつながるのであれば、検査の意義があるのでしょうが。

病院コントらしい終わり方です。
常に「解決策のないもの」を追求しているのでしょうか。

ここの病院に限らず、医者の説明の「理屈は合ってるけど、コミュ症全開!」のあの対応ってなんとかならないのでしょうか。
お店で聞いてくれたら「不妊治療として解決策のない不妊治療の病院」の名前をお伝えしますよ。