漢方は根拠のない怪しい医学なのか?

漢方は怪しい医学だと思われることがあります。

かくいう僕も漢方を初めて知った頃は、占いかなんかの類いだと思い込んでいました。

今、考えれば初めに漢方を教えてくれた先生が、実は漢方のことを医学的によくわかっていなかったのだと思います。

漢方に限らず自分自身がよくわかっていないものを他人に自分が詳しいかのように話すと怪しく感じられますよね。一発でバレます。

ね?お医者さん!

でも、その後、非常に理論的な頭脳明晰の先生に漢方を教えてもらうことによって、漢方って怪しいものでもなく、一つの医学と理論的にすごいものなんだと考えを改めました。

漢方をやっていると、かならず何割かは、怪しいと感じる人がいます。

そしてそれは、なぜだか分かりませんが、男性が圧倒的に多いです。

かつての僕もそうですが、なぜ怪しく感じてしまうのでしょう。

答えは簡単。

科学的でないからです。

科学的でなく古臭い!

でもそれは大きな勘違い。

漢方は、3千年前から存在し、漢方は自然観を元に発展してきているので、科学とは関係のない分野として存在しています。

漢方を怪しく感じてしまう人は、西洋医学の思考を基準に漢方を考えていることが多いです。

そして、西洋医学はエビデンスによって成り立っています。

エビデンスとは科学的根拠ですね。

その病気にはなぜ、なるのか?

(科学的と言いながら、西洋医学では、ほとんどの病気の原因が不明となっています)

その薬はなぜ、効くのか?

西洋医学はその科学的根拠がはっきりしているからです。

ここで一つ勘違いしてはいけないのは、科学的根拠がはっきりしているから、治るわけではありません。

ここでおかしいと思いますか?

「科学的根拠がはっきりとしているのに治らないって言うのはおかしくない?」と。

おかしくないんです。

だって、その科学的根拠が「現時点で調べられる範囲でわかったこと」だから。

現時点で調べられる範囲で、です。

人体の全てを100%把握した上でではなく、現在の科学で分かった範囲で治ると考えたことです。

現在の西洋医学を具体的に分析してみると実際はその場の対処しかできないような対症療法の薬ばかりです。

そして薬をやめれば再発します。

ということは「実はちっとも治っていない」という結果から考えれば、答えは簡単ですね。

そう、現時点の科学で調べた原因や効果はまだ何かが足りていないか、間違っている。

だから治らないのです。

簡単ですね。

漢方にも治療根拠はあります。

ただ、科学という定義の証明や根拠ではありません。

あえて言うなら、自然科学とカオス理論の融合が根拠といった感じでしょうか。

でも、それが、頼りないことにはつながりません。

だって、例えば、涙の成分や出てくる器官のことはわかっていますが、どんな根拠で涙が出るようになるのか理由は全くわかっていません。

当然、「誰もが悲しくなって涙が出る」なんて薬はありません。

天気なども、ざっくり雨や晴れはわかりますが、細かなところになると、予報はほとんど当たりません。

何も分かっていない自然のことなんて山のようにあるのです。

漢方は、元の定義が科学でないだけで、自然科学の法則にのっとって超理論的なんです。

理屈と根拠を積み重ねていかないと治療ができません。

患者さんに怪しく感じさせてしまっているのは、病院や薬局にも責任があります。

僕も対して勉強もせずに怪しいと決めつけていました。

冒頭で書いたように大半の先生が、東洋医学を医学理論として理解せずにやっちゃうから、なんか自信なさげで怪しくなってしまうのです。

ちょっと突っ込まれると誤摩化すしかないみたいな・・・。

もちろん、僕も今も勉強中。

でも、この業界では東洋医学の本当に基礎の基礎も知らずに処方しようとする人が多すぎます。

その小さな負の積み重ねが漢方を疑わせる今の結果になったのだと思います。

だから、これからは、僕も含めて、漢方薬を処方した先生に皆さん、ガンガン質問してください。

納得いくまで。何度でも。

自分自身が医学の専門家でなくとも、「この人の説明なんか怪しい」と思ったら、それは、「わかっていない人が誤魔化しているから」

これは、感覚的に誰でもわかります。

ほとんどの医者は、漢方を医学理論的に理解できていないので、怪しいと思ったら、そこの漢方は、やめればいいです。

漢方は自然医学なので、本当に理解している先生であれば、素人の人にでも説明でき、納得もいきます。

そして、僕も含めて、答えられなかった質問は、次の勉強につながります。

漢方薬を飲む場合は、最初から、「こいつ、ニセモノかも」と思いながら質問して、丁度くらいです。

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【このブログの著者】
まごころ漢方薬店 国際中医師 松村直哉

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