不妊治療系の雑誌やブログは見ない方がうまくいく

不妊症は、社会的な問題の側面もあるのでネットなどで不妊症のことを調べるといろいろな情報が出てきますね。

よく患者さんからも、あのブログを見たら、こう書いてあった。
このブログを見たらああ書いてあった。
「あれってどうなんですか?」と質問されます。

うちでは治療が始まったら、そういった情報はなるべく見ないでくださいとお願いしています。
見ないでというか、それに影響されないようにと言ったほうがいいでしょうか。

なぜなら、ネットはいろいろな知識の宝庫のように見えますが、
デマやデマのつもりがなくても、間違った情報を思い込みで書いたり、間違った情報を受け売りで書いたりしているものも全部、一緒くたになってるからです。

そして、どちらかというと、良い情報よりデマ、思い込みの情報の方が圧倒的に多いし、本当の良い情報を見つけようと思ったら、自分自身に情報を判断する、それ相応の知識が必要になってきます。

だから、ネットの情報で落ち込んだり、喜んだりするのは、場合によってはマイナスばっかりで意味のない事もあります。

例え病院の先生が書いているものでも、その先生自体の思い込みで書かれていることもあります。

特に漢方などは、東洋医学理論を理解せずにされている先生がほとんどなので注意が必要ですよ。
病院だったら安心だと思いがちですが、逆につっこまれにくい立場にいる方々なので、間違いが正される機会がありません。

また、ネットは書籍などと違ってちゃんとした編集者がいませんので、書いたもの勝ちみたいなところがあります。

つまり、病院だから間違いないとか、この人が言ってるから間違いないという保証がないのがネット情報。

よくある素人系の体外受精の体験ブログなどは、参考になるとも参考にならないともいえます。
なぜなら、体外受精で成功した人は、「もうダメかと思っていたのが体外受精で妊娠しました!!やったー!!」的なノリで書いていきますので、それを読むと「体外受精も迷ってたけど良さそう!」ってなっちゃいます。

しかし、成功した人の体験が劇的で良かったからといって、30%の妊娠率しかないという客観的な「事実」は変わりません。

70%の人が失敗しているはずですが「体外受精に失敗して、月経リズムや基礎体温がむちゃくちゃになって、結局、大金がなくなっただけです」なんて情報はネットには出て来ないのです。
また書いてる人がいたとしても、そんなの人気も出ないし、誰も読まなくなり多くの情報の中に埋もれていきます。

ネットは情報がたくさんあるといっても、実は非常に偏っているのです。

漢方薬のネットで書いてある情報はホントひどいです。
教科書まるままのパクリもあるし、大概がどこかの漢方セミナーで聞きかじった受け売りです。

漢方はマニュアルのない医学なので、自由度の高い医学ですが、それにしても東洋医学の基礎理論を知らずに書いてるな〜ってやつが多すぎます。
中にはサプリメントと同じような感覚で説明しているひどいものもあります。

ということで、漢方に限らず専門的でマニアックな情報ほど、本当かどうかわからない。
(マーケティング系、IT系の情報にもこの傾向があります)

だから、うちの患者さんには「気になることは僕が全部調べときます」と言ってます。
変な情報で傷つく必要ないですから。

もちろん、調べた情報は自分の店に有利だったり、ものすごく漢方大好きな僕が説明します的なものではなく、良い点、悪い点を主観まじえずに両方、説明しますよ。

僕が正しいというわけではありません。
専門家として、客観的に、こう捉えたという情報をお伝えします。

疑問に思えば、なんでも質問してもらってます。
うちで治療されていない人でも質問待ってますよ。

「この病院のサイトで書いてある事は、どういう意味?」
「このブログの体験はほんと?」

僕なりのなるべく客観的で冷静な意見と情報をお伝えします。